【株式会社如水庵】

2019/08/09

ミニふくおかは開始当初からお菓子の協賛というかたちで参画させていただき、今年で8年目となります。 最初にご説明をうかがった時、福岡でこんな素敵な取り組みが始まるのだとワクワクしたのを覚えています。 昨年度からは、実行委員の子どもたちに古賀工房(工場)に来ていただいて、「工場見学」と「和菓子づくり」による職場体験もはじまっています。
昨年の職場体験の後、子どもたちからの発案で、ミニふくおか当日の会場の一角で行った「ミニふくおか学校」にも講師としてお招きいただき、 従来はお菓子の協賛だけでしたが、その際に初めて、当日会場でつくったまち並みと、参加している子どもたちの様子を見学させてもらいました。 次はどこで何をしようかとまちの魅力を探し歩く子、自分の仕事に真剣に向き合い目標に向かう子。 エネルギーに溢れている様子に深く感動させられました。 この姿を仕事で悩んでいる大人にも「見せてあげたい!」、そして「子どもの無限の可能性にもっと触れて欲しい」と思いました。
私は母親という立場からもミニふくおかと子どもたちを見てきましたが、まちがどんな仕組みでできているのか、 税金って何なのか、など、学校の勉強だけでは学べない事がたくさんありますね。 社会の仕組みを理解し、新たな創造性でより良い未来を切り開いてほしいです。

どのようなきっかけで「ミニふくおか」への協賛を決めたのですか?

私たちには、子どもたちに和菓子を通して伝えたいことがあります。 食べることは「幸せの文化」を生み出すということです。 お菓子を食べれば心が穏やかになり、自然と笑顔があふれます。 当社の経営理念の一つ『お菓子は平和の文化、家庭の平和と世界の平和に貢献する』という想いにもつながります。 そして和菓子は、農産物からできています。 素材にもこだわる私どもの姿勢が、これからを担う子どもたちに伝わる事が何よりの喜びです。 美味しくて体に良いものを食べて、丈夫な体をつくって欲しい。 和菓子を通して「幸せになってほしい」。 そんな想いから、微力ながらご協力させていただいています。
それに加え、如水庵のお菓子づくりは、その銘柄からもわかるように、万葉集で話題となった筑紫の時代から、 大陸と海で繋がりアジアの玄関として栄えた博多の時代、黒田家が開いた福岡の時代に至るまで、地元福岡の歴史とともにあります。 地域に育てていただいた私どもが、このまちの未来を担う子どもたちのお役に立てればというのも、参加の大きな原動力のひとつです。

ミニふくおかに関わることで、社内や社外に変化はありましたか?

最近、子どもたちが和菓子と触れる機会はとても少なくなっているようです。 スーパーに行けば、季節に関係なく野菜も果物も手に入る時代です。 しかし季節の彩りを表現し五感を揺り動かす和菓子の世界は、日本らしさを伝える貴重なものだと思います。
実は先日、子どもたちが職場体験に来てくれましたが、職人の手から和菓子が生まれていく際には歓声が上がっていました。 和菓子づくりを体験する子どもたちの真剣な表情と集中力、キラキラした眼差しに触れる事もできました。 子どもたちの好奇心いっぱいの姿に、社員たちも忙しい毎日で忘れてしまいがちな「お菓子づくりの魅力」を再認識し、 自分たちの普段の仕事に誇らしい気持ちになり、良い刺激だったようです。 子どもたちの声は、もっと美味しいお菓子を作ろうというモチベーションになるみたいです。 私たちには思いもつかないような質問も飛び出して、びっくりしていました(笑)。
子どもたちと接した職員に、ミニふくおかの内容を説明すると、みんなとても面白がって、ぜひ、会場にも行ってみたいと言ってくれます。 子どもたちの好奇心や行動力、指示待ちではなく自らの考えで積極的に行動する姿は、社内の若手職員の活躍の場づくりにも活かせる、無限の可能性を感じました。
また、私どもが協賛させていただいている「筑紫もち」が、(ミニふくおかの会場内で)決して安い商品でもないのにすぐに完売してしまうというお話を聞き、とても嬉しくなりました。 子どもたちにとって和菓子というのは、あまり身近なものではないと思っていましたので、意外な驚きでもあります。

最後に子どもたちに、メッセージをお願いします。

今の子どもたちって、普段から親の干渉も多いし、学校も塾もあって大変だなと思います。 のびのびとできず萎縮してしまうことも多い気がしてなりません。 是非このミニふくおかでは、自分でやりたいことを自分で見つける、楽しくて自由な機会にしてください。 失敗してもいいから、いろんなことにトライしてほしい。自分から何かをすることに、大事ななにかがあると思います。
そしてもっともっと、福岡の歴史や文化・地域性に触れて、福岡を好きになってほしいです。 世界にも誇れる文化と芸術、人々の気質を持っている私たちのまちの次の世代を担っていくのは、みなさんです。 これからの福岡をもっともっと素敵なまちにしてください。