【株式会社九州フジパン】

2019/08/07

私は、大阪から転勤してきたこともあり、当初はミニふくおかのことをよく知らなかったので、この取材に向けて勉強しました(笑)。ホームページなどを見た感じでは、テーマパークにあるような仕事を体験するものに、まちの仕組みを学べることがプラスされたイメージに近いのかなと思いました。子どもたちが市民となって色々な体験ができて、まちやお店の仕組みを学べるというのがいいと思います。また、その中でお店を運営していると、「値段が高くて売れなかった」とか、失敗することもあると思うんです。でも、そういった失敗から学べることもあるので、子どもたちが成長できる場だと思います。
当社も今年から新入社員に会社の仕組みを教える研修をしているんです。パンを製造・販売したお金で成り立っているんですが、売り上げがすべて職員の給与になるのではなくて、職員の制服や食堂の運営費、健康保険料とか、職員の見えないところにお金が使われていることを教えています。このような会社の仕組みは、まちの仕組みとも似ていると思うんです。消費税や住民税など、いろんなかたちで税金を払っているんですが、それがどうやって自分たちの生活につながっているかを知らないと、「なんで税金を払わないといけないのか」ってなる。 ミニふくおかでは、そういった社会の仕組みも体験できるので、まちに関心を持つきっかけになると思うんですね。
大人になってから考え方はなかなか変えられないところがあるので、柔らかな発想のできる子どものとき経験できるというのがいいですね!私たちの子どもの時にもこういうのがあったら良かったなあと思います。

どのようなきっかけで「ミニふくおか」への協賛を決めたのですか?

自分の子どもたちを見ていても感じるのですが、子どもは好奇心が旺盛でいろんなことに興味を持っています。発想力も豊かで、私たちが思いもよらない使い方をしたり、形を作ったりします。子どもの頃にいろんな体験ができるというところに共感して協賛しました。私たちはこれまでにも、『フジパンカップ』という子どもたちのスポーツ、サッカーなどにも、将来を支えるべく協賛をさせていただいています。

私たちは食品メーカーですので、目的は「消費者の安全・安心で豊かな食生活への貢献」です。食への関心やものづくりの大変さ、食べ物を粗末にしてはいけないなど、子どもたちにパンへの興味を持ってもらうきっかけになればと思います。そして、「こんなパンが食べたい!作りたい!」などのアイデアが生まれ、「パン屋さんになりたい」など、将来の夢についてのヒントになればと思います。
もしも、新しいパンのアイデアが出たら教えてもらいたいなぁ。子どもの発想を取り込んだパンを作ったら人気商品が生まれるかもしれない。

参加されることで、社内や社外に変化はありましたか?

今回、取材をしてもらうに当たって、従業員に意見をもらったのですが、ミニふくおかを知らないという返事がほとんどでした。しかし、この取り組みに反対するような意見はまったく無く、会社としてこんな地域貢献をしているんだというのを知った良い機会になったと思います。
昨年から協賛を始めて、今年で2年目。従業員へはまだ浸透していませんが、これから広げていきたいと思います。

最後に子どもたちに、メッセージをお願いします。

先ほど申し上げたとおり、私は大阪の出身で、福岡に四年前に転勤してきたのですが、福岡はとても良いところですね!山も海も近くて、水が美味しい。だから食べ物も美味しい!子どもたちには、このまちを、さらに良くしてもらいたい。 良くするも悪くするも、今の子どもたちにかかっていますから、頑張れよ!と伝えたいです。
そのために、ミニふくおかでの体験をもとに、色々なことを自分たちで「考える」、そしてそれをもとに「行動」できる人間に成長してもらいたいです。私たちの工場も、「考えさせる」教育で、「考える」集団・組織づくりを目指しています。また、私たちもそうですが、一人では生きていけません。仲間と協力することで大きな力になります。友達や仲間がいかに大事かを学び、そして、自分たちで未来を変える力があることを感じて、将来に生かしていただきたいです。