【株式会社 和光薬品】
初回から参加していますが、「みんなで子どものまちをつくる」って最初に聞いたときは驚きました。「なんだそれは?」って思いました。 企画、構想の説明を受けて、「本当にやるの?面白いじゃないか」となりまして。そこからおつきあいさせていただいています。
現場も拝見していますが、面白いのは子どもたちがハローワークに行くところですね。そこから始まっている。税金も発生したり、普通の学校では学べないところがたくさんあります。 仕事があって、社会的な役割があって、それで人々の「暮らし」が成り立っていることが学べます。利益を出す意義、マネジメントを考える機会になるし、社会のマナーも体験できる。子どもの頃からこんな貴重な体験ができる福岡市は素晴らしいですね。
どのようなきっかけでミニふくおかへの協賛を決めたのですか?
私たちは、そもそも企業という呼び名が似合わない、まちのみなさまに支えていただいている薬局です。地域医療の中での薬局とは、本来そこに住んでいるみなさまが大切なお客様です。また病院から退院した人のこれからの生活を支える仕事、「暮らし」を支えたりマッチングさせたりしていく仕事です。理念の中にも『みなさまの健康の増進と地域への貢献』とありますが、例えば草香江校区のまちづくり、ここ数年で大きく変わった六本松のまちづくり協議会にも関わるなど、地域の活動にも積極的に関わっています。
ミニふくおかへの協賛も、その延長上です。まちづくりの人脈を通して、まだ全然手探りの状態の頃に「やってみたい!」と協力を求めていると聞きまして。それが最初にお話しした企画構想の説明なんですが、いやむしろそれは協力しないとうまくいかないだろう(笑)と。でも福岡市らしいと、私たちの理念と共通するところもあるなと思いまして、協賛や協力に至りました。
ミニふくおかに関わることで、社内や社外に変化はありましたか?
単純にお金だけでなく、これは良い取り組みだから、私たちが持っているネットワークに働きかけないといけないと考えました。普段からお付き合いのあるメーカーさんや同業者さんに、「無理のない範囲で良いから、協力してくれない?」と物資の提供を呼びかけたんです。そうすると、やはり理解をしていただいたところからさまざまなものが集まるんです。もちろん呼びかけることで、ミニふくおかという試み、子どもたちによる子どもたちのためのイベントをやっているという理解も進みますし、支援の輪も広がりました。
社員のみなさまの、参加に関しての“声”をお聞かせください。
うちの職員さんの子どもさんも、ミニふくおかに参加しています。面白い話がありまして、子どもさんが学校からもらってきた募集チラシを見て、「社長、ウチもミニふくおかにいろいろ関わっているんですか?」と驚いて、私に聞いて来たんです(笑)。それからは毎年、あるよ!ときちんとアナウンスして、内部でもチラシを配ったり周知しています。仲間である職員さんたちも、参加していることを自慢にするというか、誇りにしてくれたら嬉しいです。
またちょっと面白いのが、これは私の話ですが、まちづくりで知り合った縁とも共有する場合があったりすることです。PTAで熱心だなと思っていた方が、別の形でミニふくおかに熱心に協力、参加されていたりして再度交流を深めたりしました。こういう体験はとても良いなぁと思います。地域では子育てを通して、また別のつながりも出てきます。子どもたちはもちろん、親の世代のつながりも大切にしたいです。
最後に子どもたちに、メッセージをお願いします。
これからの社会を作るのは、子どもたち自身です。みんなその一員になります。 だからこそ今の時点で、いろんな体験をして欲しいです。身体を張っていろんな体験をする。椅子を一生懸命並べたり、仕事を考えてみたり、実際にやってみてまちの中で失敗したり広がってみたりつながったりする。そんな経験を踏まえて、将来的に社会のメインプレーヤーになったりして欲しいです。
特に「人の役に立つ」経験をして欲しい。そこから、物事が良くなっていくこと、自分の力でさらに良くなっていくことを実感する体験をして欲しいんです。 それがその子どもの将来に、きっと大きな影響を残すと思っています。ものづくりに関しても、単純につくって終わりではいけないです。例えば使ってもらったり、食べてもらったり、遊んでもらったりして、「人の役に立つものをつくった」という実感を感じることが本当に大切です。
これを感じてもらうことは、サポートする私たちにとっても使命だと思っています。ミニふくおかのみなさんも毎回大変でご苦労されているとは思うんですが、今の子どもたちは意外に与えられているもので遊ぶだけで、一から何かをつくったり、商売、利益を考えたりする機会が少ない。そんな中でクリエイティブやマネジメントについて考えたり学んだりする絶好のチャンスだと思います。「あれしろ、これしろ」ではなく、「やってみたらいい」という気持ちを、大切にしながら支えていきたいです。