株式会社ミカサ

経営企画部門 経営デザイン室 係長 内山 文子 さん
経営企画部門 CSR推進グループ 房 雲軒 さん
経営企画部門 企画推進室 田中 義則 さん
住所:
福岡県福岡市博多区博多駅東1丁目16-14 リファレンス駅東ビル 6F
公式HP:https://mikasakk.co.jp/

 

―今年も「ミニふくおか」のスポンサーになっていただいてありがとうございます。
まず最初に、御社のCSR(企業の社会貢献)の考え方についてお聞かせください。
  

私どもの企業理念である『社会貢献』の観点からも、協力の継続は大変意味があると考えています。私たちは残念ながら「ミニふくおか」の現場自体にはまだ触れたことはないのですが、大変有意義な試みであることは社内の既に参加した者からうかがっております。

私どもの企業理念、『社会貢献』は、福岡の企業として経済事業活動を展開するとともに、地域・社会に貢献したいというものです。「ミニふくおか」は、地元から発足の事業であるという面で賛同できますし、子どもたちが対象なので、地域の未来がそこにあります。

『社会貢献』の根本は「人」であると私たちは考えています。社会、まちをつくっているのは人だという考え方で、どんな組織も人が構成要素です。「ミニふくおか」は子どもたちが自分たちのまちをつくるイベントだとうかがっていますが、その子どもたちが未来の本当のまちをつくる。そこにつながるのは大きなことだし、責任もありますよね。この子どもの頃の体験は郷土愛にもつながるでしょうし、成長して外に出て行く子どももいるでしょうけど、このまちが好きになって一緒に良いことを考えてくれることが、結果的に『社会貢献』につながるのではと思うんです。

「ミニふくおか」は子どもたちだけじゃなくてサポートする大人たちにも大事な経験になりますよね。関わっているみんなに大事な経験です。それが「誰もが暮らしやすい生活環境づくり」という、私たちの事業の目的に沿っているということもスポンサーとなった大事な要因です。

 

―ありがとうございます。御社は以前から、CSRに積極的に取り組んでいらっしゃいますね 

社員達が地域の花壇を整備する「一人一花」に協力する活動や、読まなくなった本のリユース活動である「Book Book 本市」など、CSR、社会貢献事業を行なっております。2021年3月に指定管理をしているさいとぴあで「ecokoroフェア」と連携して、子供の絵本を主題として、本の無料持ち帰り会を行いました。来場された子供だけではなく、親とも一緒に本の世界に浸って、楽しんでいました。子どもたちにとってさまざまな知識の財産は、成長に大切なものだと考えているので、ミカサとしては、こういった子どもたちに対する取り組みに、これからも益々力を入れていきたいです。

社内でも「ミカサクラブ」といって、「スポーツとレクリエーションで会社・社会へ貢献する!」を目標に、健康促進推進事業として、ミカサグループの社員とそのご家族を対象に体・心の健康づくりに取り組んでいます。2020年度はコロナ禍において初めてのイベントで、「山を歩こう!」を実施しました。最近ではコロナ禍で思うようにできないことも多いのですが、例えばこの時期に社内の環境をよりよく整備したいと考えて、テレワークやオンラインツールの導入、福利厚生の見直し、手話の資格取得などに取り組むことで、変わりゆく時代に対応しながら力を発揮できるような組織をめざしています。

―コロナ禍の話もありましたが、「ミニふくおか」だけでなく子どもたち全体がこの社会状況の影響を受けていると思うのですが。そんな中でも子どもたちに学んでほしいことはありますか  

仮想のまちを子どもたちがつくる。それは極端に言えば「ごっこ遊び」かも知れないですけど。「ミニふくおか」でまちをつくった経験があれば、現実の世界でも、経済だったり会社だったり世界の仕組みだったりを、身近に感じられると思います。

子どもたちにとっては、普通に生きていく中での常識やルールは大人がつくってくれているもの。しかしそのルールはもっと住みやすいまちにするためには、子どもたちでも自分で考えてよりよくするために考えていいもの。でも、実際はなかなか自分で作るチャンスはなく、与えられたルールの中で生きています。だから急に「自由だよ」と言われた時に戸惑ってしまう。「ミニふくおか」は自由も責任も学べるよい機会になると思います。自分がつくったチームや会社がどうなっていくのか、イベントを通して見ることができる。実生活の中では体験できない、「ごっこ」だからこそ大切なことですよね。

また、国際都市福岡にはさまざまな国の人が住んでいます。子どもたちがまちづくりについて学ぶ、福岡について学ぶことが、将来、多様な豊かさについて考えられることにつながります。それを子どもの頃から感じて、感覚として養って欲しいですね。

 

―内山さんは実際に2人のお子さんを育てているお母さんとうかがっていますが、その視点からも何かありますか 

大切だなと思うのが金銭教育です。 PTAをしている時、「ミニふくおか」のような実際の体験の場を作ることはできなかったのですが、ファイナンシャルプランナーを呼んで研修会を行いました。 しかし体験にかなうものはないと思います。 今はカード、デジタルマネーが主流です。子どもは親の行動を見ていて「これでなんでも買える」と覚えてしまっています。それがとても怖い。

大人になり自立すれば、お金をどんな風に使ってどんな風に保管すればいいのか分かるようになります。 ですが私の子どもの頃はお金の使い方の話は家族としていませんでした。 口で言っても覚えられないものも、「ミニふくおか」のような体験の場では学ぶことができる。自分で体験してみて、お金はこうやって稼いで、こうやって使うものだ、ということが体験からわかります。『これがいいやり方なんだな』というのが体験できる、子どもにもわかることが「ミニふくおか」の良いところだと思います。

その他にもそういった体験を通して、自分の家族や家庭を客観的に見ることも出来るようになると思います。今年はこの仕事をやってみて、「来年はあの仕事をやってみよう」といったような、実際大人になった時に何をして働こうかなとイメージしやすくなると思います。

 

―ありがとうございます。では最後に、子どもたちに伝えたいメッセージをいただけますか  

コロナ禍でも、子どもたちに失ってもらいたくないものは『意欲』ですね。「どうせ自分なんて」とひくつになるのではなくて「じゃあどうやったらできるのか」という改善策を、みんなで考えられるようになってもらいたい。でも実際は大人が、子どもの自発的に考える機会を奪ってきたのではないかと思います。以前、採用担当の仕事をしていましたが、特に九州は関東や他の地域の学生と比べてシャイ。アピールやパワーが足りないと言われていました。コロナ禍でこども達は、いつも遊んでいる場所がなくなって、ストレスも溜まっていると思います。そんな状況の中でもやりたいことがあれば、前向きになれると思います。

大人でも、意欲的に働いてお金を稼ぐことで、自分の存在意義がどこにあるのかを意識することができます。子どもも同じなんだと思います。「ミニふくおか」のようなさまざまな体験の場を用意することで、その場での活動を通して自分を表現できるようになるのではないかと思います。

いろいろな場での体験で「恥ずかしがる必要はない」と思うと明るくなれる。自分を出してもいいんだと思える、子どもにとって優しい環境を「ミニふくおか」の中で作って、アイデアをどんどん出しあってみんなが受け入れてくれる。そうすれば他の場所でも、恥ずかしがらずに行動することができるようになると思います。

「ミニふくおか」に参加して自分たちで考え、実行し、困難なことがあっても、最後までやり遂げ、チームの中で自分の力が「役に立った」という経験や達成感が自己肯定感にもつながります。

「そのままでいい、存在していることそのものでいい」そう思っていてもいざ子育てをしているとそうは思えない時があります。「なんで伝わらないんだろう」とか考えてしまう。でもハッと我にかえると「この子は私じゃない」と気づきます。一人の人間として、自分とは違うんだと捉えないといけない。そのままを認める、変に手を加えると曲がってしまう。伸びようとする力をただ見守る。「そのまま伸びていきなさい」と伝えたいですね。

コロナで難しくなったことがある反面、逆に達成できたこともあると思います。新しい社会状況と新しい生活様式となりましたが、この時期でしかできないことを頑張っていきます。子どもも大人も、いつまでもやりたい意欲を持って、前向きに進んでいます。まちで育てた子どもたちは、将来まちに対して欠かせない支えになると思います。